Tera Term 5.0 がリリースされました!
こんにちは、AWS事業本部の平木です!
ベータ版として公開されていた Tera Term 5.0 が本日リリースされました。
メジャーバージョンアップは、2005年以来の18年ぶりということで今回ご紹介します。
Tera Term とは
Tera Termは、Windows 上で動作するターミナルエミュレータソフトウェアです。
シリアルポート接続や Telnet、SSH など様々なプロトコルをサポートし、リモートサーバーやネットワークデバイスとの通信を行うことができます。
カスタマイズ性やマクロ機能も備えており、広く利用されています。
Tera Term 5.0 のアップデート内容
アップデート内容や修正されたバグは多数ありますが、
下記3つをピックアップします。
- SSH の rsa-sha2-256, rsa-sha2-512 ホスト鍵方式(RSA 鍵 / SHA-2 署名)をサポート
- 内部が Unicode 化され、多言語を同時に表示可能
- 動作環境が Windows 7 以上に
SSH の rsa-sha2-256/512 (RSA/SHA2) のサポート
以前のバージョン Ver 4.106 では、
Amazon Linux 2023 などの ssh-rsa
ホストキーアルゴリズムがデフォルトで無効化されているディストリビューションでは、RSAキーで接続できませんでした。
こちらのブログでも説明されています。
ですが、Ver 5.0 より rsa-sha2-256,rsa-sha2-512 がサポートされたため RSA キーで Amazon Linux 2023 へ接続できるようになりました。
実際に Ver 4.106 と Ver 5.0 で検証してみました。
前提
Amazon Linux 2023 の EC2 インスタンス al2023
を RSA キー rsa-pem-key
を指定して構築したのでこちらに接続してみます。
Ver 4.106
古いバージョン Ver 4.106 では、RSA キーを使用して Amazon Linux 2023 へは接続できませんでした。
Ver 5.0
Ver 5.0 では、問題なく RSA キーを使用して Amazon Linux 2023 へ接続できました。
内部が Unicode 化され、多言語を同時に表示可能
Tera Term 5 は Tera Term 4 の Unicode化を進めたバージョンです。
ターミナル(内部バッファ、描画、キー入力)のUnicode化され、
Tera Term 4 では、例えば日本語を表示する設定にしていると中国語は表示できませんでしたが、
Tera Term 5 より多言語の同時表示が可能になりました。
動作環境が Windows 7 以上に
以下の OS で動作するようアップデートされました。
- Microsoft Windows 7
- Microsoft Windows 8
- Microsoft Windows Server 2012
- Microsoft Windows 8.1
- Microsoft Windows Server 2012 R2
- Microsoft Windows 10
- Microsoft Windows 11
紹介した以外にも多数のアップデートが実装されました。
詳細はこちらをご確認ください。
インストール手順
OSDN上のリリース Tera Term_5 5.0 - Tera Term - OSDNでダウンロード可能ですが、
現在サーバーの調子が不調とのことなので下記 GitHub 上からダウンロードするのをおすすめします。
GitHub または OSDN から teraterm-5.0.exe
をダウンロードします。
ダウンロードした exeファイルを実行すると、インストーラが起動します。
まず、言語を選択し、OKを押下します。
続いて「使用許諾契約書の同意」を読み問題なければ同意して次へ進みます。
インストールするフォルダを指定して、次へ進みます。
指定がなければデフォルトのまま進みます。
インストールするコンポーネントを選択し、次へ進みます。
指定がなければデフォルトのまま進みます。
UI の言語を選択し、次へ進みます。
指定がなければデフォルトのまま進みます。
スタートメニューにショートカットを作成したい場合の名前を指定し、次へ進みます。
不要な場合は、下にチェックを入れます。
追加タスクを選択し、次へ進みます。
指定がなければデフォルトのまま進みます。
設定内容が問題なければ、インストールを押下し、インストールを開始します。
「Tera Term セットアップウィザードの完了」が表示されれば完了です。
Tera Term 5 への移行
移行に関してはこちらのページを参照ください。
Appendix
同時にリリースされた Ver 4.107 でも rsa-sha2-256,rsa-sha2-512 がサポートされたため RSA キーで Amazon Linux 2023 へ接続できるようになりました。
Ver 4.107 は下記よりインストールできます。
参照
- 「Tera Term 5.0」がリリース ~18年ぶりのメジャーバージョンでUnicodeに全面対応 - 窓の杜
- Release Tera Term 5.0 · TeraTermProject/osdn-download
おわりに
今回は、18年ぶりにメジャーバージョンアップした Tera Term 5.0 をご紹介しました。
最近では、 EC2 Instance Connect やセッションマネージャーでの EC2 へのアクセスの機会が増え、
Tera Term からの接続の機会が個人的に少なくなりましたが、
まだまだ利用者が多いツールかと思うのでこうやってアップデートがかかるのは嬉しい気持ちになりました。
この記事がどなたかの役に立てば嬉しいです。